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活動報告

2015.07.24

スクラム東北ライド GO釜石 レポート/大友信彦

「福島から宮城、岩手と走って釜石まで行けないかなあ」

言い出したのは、事務局長の高橋博行さんだった。
僕たち、ラグビーを通じて東北復興を目指して活動しているNPO法人スクラム釜石には、非公認団体の「自転車部」が存在する。2013年10月、釜石球技場で行われた初めてのトップイーストリーグ公式戦、釜石シーウェイブス対日野自動車レッドドルフィンズの試合を東京から応援に行ったちょうど翌日、岩手県陸前高田市で開催された東北復興支援の自転車イベント「ツール・ド・三陸」に、スクラム釜石メンバーら8人で、釜石V7時代のはまゆりジャージーを着て出走したのが始まりだった。
(当時の大友ブログはこちら)
http://otomo-rug.jugem.jp/?eid=940
翌2014年には宮城県石巻市を起点とする「ツール・ド・東北」に石山次郎代表、高橋博行事務局長、大友の3人が参加。石山さんは直前に練習のしすぎで腰痛が悪化し、出走を取りやめたが、博行さんと大友は石巻市から気仙沼市までを往復する最長220kmコースにエントリー。結果は170km地点で無念のタイムオーバーとなったが、復興の途上にある東北の沿岸各市町の景色と、人々の温かさに魅了された。
(当時の大友ブログはこちら)
http://otomo-rug.jugem.jp/?eid=1320
陸前高田市の「ツール・ド・三陸」には、2年連続の出走となった石山代表、高橋事務局長に加え、理事の松坂好人さんも初めて出走した。
このイベントのあと、松坂さんとの酒席で、博行さんはぼそっと言ったのだ。
「福島から宮城、岩手と走って釜石まで行けないかなあ」

数日後、僕(大友)のところへ、博行さんから依頼が来た。「ちょっと、できないか、企画してくれませんか」
博行さんは続けた。
「3県を回って、各地のラグビー仲間と一緒に、東北全体で釜石のワールドカップ開催を応援しましょうとアピールできたらいいじゃないですか」
大変でしょ。と思った。いくらなんでも長すぎる。ざっと見積もって300キロ。東京からの移動を考えたら、どう考えても3日はかかる……だけど、魅力的なイベントに思えた。
2015年3月、釜石市が2019年ワールドカップの開催都市に決定したことで、僕たちは腹を決めた。
走れるかどうか分からないけれど、やってやろう!
幸い、ツール・ド・東北を企画運営したYahoo! JAPANの須永浩一さん、日本最大の自転車小売りチェーン、ワイズロードで自転車イベントを手がける松坂佳彦さんに、全面的な協力をいただいて、僕たちの思いつきは、徐々に現実味を帯びていった。ライダーたちが着用するジャージーには、新日鉄釜石が全国制覇を続けた時代の赤とはまゆりエンブレムをいただき、背中には東北6県の地図と、津波の被害から立ち上がろうとする被災3県の地名をできるだけたくさん並べた。袖には東北の豊かさを象徴する海の青、太陽の黄色、そして海の幸を代表してホヤとウニのオレンジ色を配置した。東北6県の地図と襟には、東北の大地が最も美しく輝く新緑の色をあしらった。

7月18日。新宿駅に集合した僕たちは、ワンボックスカーとワイズロードさんのトラックで出発。スタート地点の福島県南相馬市を目指し、常磐自動車道を北に向かった。
窓の外に広がる光景に、言葉を失った。
僕たちの目に飛び込んできたのは、車窓に次々と現れる、防護シートに覆われた汚染土の山だった。それが、あるところを境にパッタリと姿を消し、今度は手つかずの荒れ地が現れる。田畑だった場所は草が伸び放題。荒れ放題。人っ子一人通らない。それが「帰宅困難地域」の光景だった。作業する人さえそこには入れないのだ。胸が締め付けられる。自分の感情を表現する言葉が思いつかない。自分たちがそこを通っていること、福島県には今もそんな現実が横たわっていること。そして、そんな福島県をスタート地点として、釜石を目指すことの意味を、否応なく考えさせられる。

スタート地点の南相馬市道の駅に到着すると、たくさんの人が待っていてくれた。
南相馬市出身で、ラグビー日本代表応援ソング「楕円桜」を歌う歌手の渡瀬あつ子さんと、前市長でもあるあつ子さんのお父さんの呼びかけで、地元の人たち、アメリカの姉妹都市から留学にきていた高校生など約30人が集まってくれたのだ。差し入れのホッキめし、安積開拓おこわをいただく。絶品。海の幸に恵まれた浜通り、穀物と果実、乳製品に恵まれた中通り、さらに山の幸に恵まれた会津。福島県の豊かさと温かさを改めて思い知る。
渡瀬さんが「楕円桜」を歌い上げ、郡山在住のラグビーサポーターKさんが持参した安積ラグビースクールの富来旗と一緒に記念写真を撮り、いよいよ300キロのロングライドに出発する。薄曇り、ほぼ無風。絶好のコンディションで、スクラム東北ライドGO釜石! はスタートした。



★この続きは、JAPAN GIVING 『スクラム東北ライドGO釜石!』のチャレンジページにてご覧ください!


【出会おう世界!つなごう東北! スクラム東北ライド GO釜石!】
<活動報告>
http://japangiving.jp/charity_report/899

<チャレンジ詳細>
http://japangiving.jp/c/12345

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