2012.09.23
東日本大震災復興支援「V7戦士チャリティマッチ」
第3回ワールドカップが行われた1995年1月17日午前5時47分に阪神・淡路大震災に見舞われた兵庫県神戸市を本拠地とする神戸製鋼ラグビー部OB、第7回ワールドカップが行われた2011年3月11日午後2時46分に東日本大震災に見舞われた岩手県釜石市が拠点だった新日鐵釜石ラグビー部OB有志、ならびに同部OBを含むNPO法人スクラム釜石は、ともに手を携えて、改めて被災地の復興へ広くご支援を募るべく、9月23日(日)、東京・秩父宮ラグビー場にて、両チームの「V7戦士」を中心とした「V7戦士チャリティマッチ」を行いました。
V7戦士チャリティマッチは、当日行われる、トップイーストDiv.1公式戦「釜石シーウェイブスRFC対横河武蔵野アトラスターズ」の前座試合としておこなわれ、雨の中、3,430人の方々にご来場いただきました。
(左)雨の中、開門を待つお客様の列 (右)釜石SW・スクラム釜石の販売ブースにも多数のお客様にお出でいただきました。
(左)マッチプログラム (右) 釜石からは釜石SWのマスコットキャラクター、「なかぴー」と「なかりん」も駆けつけました。
(左)試合開始前の釜石ロッカールーム (右) 両チーム入場
開会セレモニーは、まず、阪神淡路大震災、そして東日本大震災の犠牲者の方々のご冥福を祈る黙祷から開始いたしました。
阪神淡路大震災、東日本大震災の犠牲者への黙祷(撮影:斉藤健仁)
(左)平野復興大臣 (右)スクラム釜石松尾雄治キャプテン
つづいて、復興大臣・ 東日本大震災総括担当 平野達男様にご挨拶をいただきました。平野様は、岩手県立水沢高校、そして東京大学ではラグビー部に所属されていたラガーマンでもあります。ご本人も雨の中で濡れながら、被災地の復興へ向けて、力強いお言葉を頂きました。
そして、スクラム釜石松尾雄治キャプテンのご挨拶。「自分たちができることはラグビーだけ」。
また、俳優の渡辺謙様、女優の吉永小百合様から、この「V7戦士チャリティマッチ」にメッセージをいただきました。
<渡辺謙様からのメッセージ>
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釜石、神鋼ドリームマッチ見たいなあ。
今、北海道で撮影中で伺えないのが残念です。
両チーム共に大きな災害にあいながら、地域とともに立ち上がった
素晴らしいラガーメンです。それぞれチームの現状は違いますが、
一つの楕円球に被災地の夢と希望を繋いで懸命にボールを追いかけ
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<吉永小百合様からのメッセージ>(録音によりいただいたメッセージを書き起こしたものです)
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ラグビーファンの皆様、こんにちは 吉永小百合です。
今日のドリームマッチ、新日鐵釜石と神戸製鋼のOBチームによる
素晴らしいものになると思います。
OBの皆様のお心が伝わってきます。
そのお心は、きっと被災地の皆様に届くと思います。
私たちも被災地の皆様のことを忘れずに、サポートしていきましょ
素晴らしい試合、楽しみです。
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試合は、神戸製鋼OBが綾城高志選手(48)のトライで先制。その後も大八木淳史選手(51)がゴールポスト真下に回転トライ!藪木宏之選手(46)がトライ。後半に入っても、吉田明選手(41)、伊藤紀晶選手(41)、増保輝則選手(40)が連続トライ。
(左) 綾城高志選手 (右)小林一郎選手と坂下功正選手の「8-9」
(左)大八木選手と追いすがる石山選手 (右)谷藤選手から永岡選手へのパス
激しいタックルを見せながらも、防戦一方であった新日鐵釜石OBも、後半ロスタイムに意地を見せました。
秩父宮に「釜石」コールが鳴り響く中、釜石再度登場した松尾雄治選手(59)がゴール前にグラバーキック。それを、藤井邦之選手(47)がドリブル、インゴールに入り、トライ!
ゴールキックの後、4 対30 で神戸製鋼OBの勝利でノーサイドとなりました。なお、この試合は、トライは4点、ラインアウトはサポーティングなし等のいわゆる「旧ルール」で実施されました。レフェリーを務めていただいたのは、釜石、神戸のV7時代にトップレフェリーとして活躍された、真下昇さん、八木宏器さんです。
試合終了後、両チームの出場選手が横断幕を持って、グランドを一周いたしました。
(左) 「1995阪神淡路大震災 2011東日本大震災 震災復興へのご支援ありがとうございます!」(撮影:斉藤健仁)
(右)「忘れないで震災を!ともに 前へ!」(撮影:斉藤健仁)
(右)ラグビーワールドカップ2019日本開催「2019年、世界一をニッポンで。」(撮影:斉藤健仁)
この「V7マッチ」を通じて、被災地のラグビーチームであるという立場から、わたしたちが伝えたかったメッセージは、復興への支援をいただいた日本全国・世界への感謝の気持ちの表明であり、今だ先の見えない復興への支援の継続のお願いです。
そしてもう一つ、2019年に行われるラグビーワールドカップ日本大会が復興への力に、すこしでもお役にたてることができれば幸いです。
V7マッチに引き続き行われた、トップイースト公式戦「釜石SW対横河武蔵野アトラスターズ」には、今期、神戸製鋼から釜石SWへ移籍した伊藤剛臣選手も出場しました。
スタンドからの釜石SWへの暖かいご声援が力となり、22対18で釜石SWが勝利し、今期開幕2連勝を飾りました。
公式戦終了後に実施した、ファン交流会にも多数の皆様にお越しいただき、募金活動、サイン、写真撮影などを行いまいた。
ファン交流会でサイン、写真撮影をおこなう神戸製鋼OB、新日鐵釜石OB
1時間程度の短時間の募金活動にもかかわらず、439,585円もの募金を頂きました。
この募金は、JRFUラグビーファミリー支援会に寄付させていただき、被災された東北の県ラグビー協会、チーム、学校、その他への援助や、ラグビーに関わる復興支援活動に役立てていただきます。
ご来場いただいた皆様、スクラム釜石facebook他で募集した「わたしたちは、新日鐵釜石OB vs 神戸製鋼OB V7戦士チャリティマッチを応援します!」にご応募いただいた547名の方々、雨のためにご来場をあきらめた皆様、すべてのファンの皆様、ご来賓の平野復興大臣、メッセージを下さった渡辺謙様、吉永小百合様、皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
開催にあたりましてご協力いただいた、関東ラグビーフットボール協会様、日本ラグビーフットボール協会様、新日鐵株式会社様、株式会社神戸製鋼所様、釜石シーウェイブスRFC様、神戸製鋼コベルコスティーラーズ様、横河武蔵野後ラスターズ様、株式会社スズキスポーツ様、ウエカドスポーツ様にも厚く御礼申し上げます。
また、このイベントを行うにあたり、かかる費用の支援をしてくださった方々を紹介させていただきます。
この人たちは、私たちが全国大会で連覇する以前から応援してくださった方々であり、また、一緒にプレーしていた人たちです。温かいご支援ありがとうございました。
株式会社 菅原
株式会社 森硝子店
チタカ・インターナショナル・フーズ株式会社
秋田市 山王整形外科医院
秋田市 居酒屋「やどろく」
釜石市 居酒屋「二合半」
今後もNPO法人スクラム釜石は、ラグビーを通じた復興支援活動を続けてまいります。
スクラム釜石へのご支援、ご声援をよろしくお願いいたします!!
※スクラム釜石のメンバーでもある大友信彦氏のブログ「ツール・ド・ラグビー」でも当イベントに関する記事が掲載されております。
(9月24日付)
「釜石vs神戸V7チャリティマッチ、雨の中の熱戦!被災地の支援を、そしてV7戦士同士の対戦を楽しむレジェンドたちの気持ちが見る者にも伝わる、最高に楽しい1日でした!」
(9月25日付)
「釜石vs神戸 V7マッチ続報&ウエールズ来日情報&Japanミニ合宿情報、山田選手二刀流の行方は?」
また、ラグビー専門webマガジン「RugbyJapan365」様にてもご紹介いただいています。あわせてご覧ください。
「ラグビーの力で復興の思いを風化させない!V7戦士OBチャリティマッチが開催」
※本記事掲載の写真で撮影者の記載がないものはスクラム釜石が撮影したものです。