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活動報告

2020.11.22

ラグビー日本代表・平野恵里子選手 スペインリーグに挑戦!!

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ラグビー女子日本代表の平野恵里子(28、岩手県大槌町、釜石シーウェイブスジュニア出身)が、日本女子選手として初めて、女子ラグビースペイン1部リーグのセビージャに移籍することが決定しましたのでお知らせいたします。また、「ラグビーを通じた東日本大震災からの東北復興」を目指すNPO法人スクラム釜石では、今回の平野恵里子の海外挑戦を含む活動の広報・マネジメント業務などを一部代行、スクラム釜石公式webサイト内に応援プロジェクトページ「プッシュえりこ」(*)を設置するなどのサポートを行っていくことを併せてお知らせいたします。
*プッシュえりこURL  http://scrumkamaishi.jp/push-eriko

平野恵里子は岩手県大槌町吉里吉里の出身。釜石シーウェイブスジュニアでラグビーを始め、釜石高を卒業した2011年3月に東日本大震災で自宅を流失、避難所での生活も強いられましたが、予定通りに日本体育大学に進学。同大学ではWTB/FBのトライゲッターとして活躍し、全国女子選手権(会長杯)2連覇に貢献、2年連続MVPにも輝きました。その後YOKOHAMA TKMに進み、15人制日本代表(サクラフィフティーン)には2016年に初選出され、2017年ワールドカップに出場しました。

また、自身も釜石でラグビーを始め、東日本大震災を体験した1人として、2019年ラグビーワールドカップの釜石開催、釜石鵜住居復興スタジアム建設に向けたイベントにたびたび参加するなど大会成功、盛り上げに、地元出身の日本代表選手として大きな役割を果たしました。
今回の海外移籍は、9ヶ月後に迫ったラグビーワールドカップ2021(女子15人制)で世界の強豪に勝つために、フィジカルレベルが高く、タフな海外リーグを経験して自分の競技力を高めたいという平野の強い希望から実現しました。11月24日にスペインへ向けて出国する予定です。

◆平野恵里子(ひらの えりこ)プロフィール
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・1992年4月27日 岩手県大槌町吉里吉里(きりきり)生まれ 28歳
・ポジション:ウイング/センター
・身長164センチ、体重65キロ
・ラグビー歴:釜石シーウェイブスジュニア-釜石高-日体大女子-YOKOHAMA TKM
・日本代表:2016年5月の香港戦で初キャップ。2017年ワールドカップなど日本代表。キャップ9。通算トライ3。
・現在は奥州アテルイブロッサムズ所属。

 

◆平野恵里子からみなさまへのメッセージ
2021年のラグビーワールドカップに向けて、半年間海外留学をすることにしました。

これからアジア予選を経て出場を目指しますが、昨年のワールドカップの日本代表のように、いろんな人にラグビーを好きになってもらい、また岩手からたくさんの人に元気を発信するきっかけになれたらいいなと思っています。

留学中は自分よりも大きい選手と一緒にトレーニングをしたり試合をしたりする中で、ラグビーを楽しむ事を忘れずに強気のプレーをしていきたいと思います。日本と違う文化や言葉を学んで人としても、選手としても成長できる時間にして、日本や岩手の女子ラグビーが発展するよう、たくさんのことを経験していきたいと思います。

またこの度、NPO法人スクラム釜石様に広報活動やマネジメント業務でご協力いただくことになりました。たくさんの方に女子ラグビーを知ってもらい、応援していただけると嬉しいです。

平野恵里子

 

◆NPO法人スクラム釜石代表 石山次郎コメント
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平野恵里子選手。釜石高校、松倉グランドで練習。それだけで身近な存在であり、親しみを持っています。
恵里子が世界の強豪チームに加入してプレーする。自ら選んだ「自身の強化策」であり、2021年に開催されるラグビーワールドカップ出場を果たそうとする、本人の強い意気込みを感じる。
世界の強豪チームでプレーするからには多くのものを要求されるだろう。その要求に応えることは必要かもしれないが、ここでは考えすぎない方がいい。多くのことを一度にはできない。レベルの高い環境でプレーするなら、いま目の前にあるやるべきこと、その一つに全精力を傾注すること。そして次の場面で出くわしたプレーに、また全力で対応する。
その繰り返しでいい。気が付けば自ずとレベルは向上し、存在感が増す。今の殻を打ち破り、日本代表として世界に羽ばたいてほしい。そして、岩手・釜石の名前を世界に轟かせてほしい。
被災地では、一つのものに熱くなれるものが必要だ。それが恵里子の「世界での活躍」であってほしい。

NPO法人スクラム釜石 代表 石山次郎

 

【スペインの女子ラグビーについて】
移籍先となるスペインは、女子ラグビーでは欧州の強豪のひとつで、15人制のワールドカップには1991年の第1回大会から出場し、最高成績はその1991年の6位。女子シックスネーションズでは2000年、2001年、2004年に3位になっている。その後シックスネーションズからは除外されたが、女子欧州選手権では1995年から2018年まで6度の優勝を数える。2017年ワールドカップは10位(日本は11位)。ワールドラグビー世界ランキングは10位(日本は11位)。7人制ではワールドカップに女子が初採用された2009年から2017年まで全大会で8強に進出し、2017年大会では5位、2016年リオ五輪では7位。

【平野恵里子が加入する「セビージャ」について】
平野が加入する「セビージャ」の正式名称はラス・ココドリラス ユニバーシタリオ・デ・セビージャラグビークラブ(Las Cocodrilas Universitario de Sevilla Club de Rugby)。昨季スペイン女子1部リーグ「リーガ・イベルドロ・ディビジョン・デ・オナー」で初優勝を飾った。今年9月に発表されたスペイン代表(15人制)チームには2名が、11月に発表されたスペイン代表セブンズチームには4名が招集された(全チーム最多)。
セビージャには地元スペインをはじめ欧州各国の選手が集まるほか、ニュージーランドからも選手が参加。スペインリーグでプレーする日本人女子選手は平野が第1号となる。
チーム名のココドリラスはワニ(クロコダイル)の意。今季の「リーガ・イベルドロ・ディビジョン・デ・オナー」は12月13日に開幕し、プレーオフに進出すれば2021年5月までシーズンが続く。

(ご参考)
Las Cocodrilas Universitario de Sevilla Club de Rugby webサイト https://rugbysevilla.es/wp/
Twitter @RugbyfemSevilla
FaceBook @UniversitarioDeSevillaClubDeRugby
instagram @cocodrilasrugby

【当プレスリリース、および平野恵里子に関する問合せ先】
NPO法人スクラム釜石事務局 Email : info@scrumkamaishi.jp